第12会世界コンピュータ将棋選手権に参加して なんだかんだでいろいろあって、ともて弱いプログラムで大会に 望むことになった。対局する前は最悪の場合一回も勝てないかもし れないと思ってた。大会前、linux版の関田将棋を練習相手にして いたがレベル1に勝てるのがやっとだった。 いろいろやりたかったが構成は結局このようになった。 CPU AthlonXP 2100+ RAM 1GB (そのうち700MBを局面用のハッシュテーブルに使う) OS VineLinux 2.5 開発言語 C言語 プログラム規模 15000行(思考エンジンに12000行、GUIに3000行) 基本アルゴリズム 深さ固定のアルファ・ベータ探索 読みの深さ 6手固定 読みのスピード 1秒間に20万局面を探索(AthlonXP 2100+で計測) 詰め将棋 13手詰めまではほとんど1秒以内に解答 検索中にハッシュを使う (AthlonXP 2100+で計測) 定跡 なし 一局目は葵Cと対局。 記念すべきデーモン将棋の初対局となったこの対局は一方的な 流れになった。 先手の葵Cが5手目6八飛車と四間飛車に振った次のデーモン 将棋の6手目は6二王、、、。うーん、ダメだ。定跡が入って ないのでしょうがないのだが。その後も上手に自陣を整える葵C とは対照的に壁銀に飛車を美濃囲いにするデーモン将棋。 21手目、葵Cの6三歩と飛車先の歩の交換を何故か受けない。 角銀交換の後5一金と寄って角の打ち込みを消したのはよかっ た。 いい所もなく最後は見事に13手詰めに打ち取られた。 実力の差を見せ付けられた一局。 二局目は利三将棋と対局。 この対局では先手だったがまたも序盤でおかしな手を指す デーモン将棋。15手目で5六王というむちゃくちゃな 手を指す。しかし5六の位置の王になかなか攻めてこない 利三将棋。角交換の後、後手の角打ちの好手を防げず6九 角打ちを許してしまう。 序盤の王の飛び出しがダメすぎてあっさりと80手で負け。 利三将棋の指し回しは軽快で素人目には悪い手はなかった と思う。 これで2連敗でもう勝てる気がしなくなった。 三局目椿原将棋。 14手目の1二香と居玉は変だけどそれ以外はいい感じの 出だし(定跡なしにしては)。 19手目、椿原将棋の7七桂は飛車と角の通り道を止めて 良くないと思った。 デーモン将棋の30手目、1三桂は不用意な桂飛び。1五歩 とされてもまずい。なのだが椿原将棋は桂は攻めないでなぜ か9五歩。その次のデーモンの将棋の手は9四歩?ただで歩 が取られた。同歩にデーモン将棋は2五桂。格言通りに「桂 の高飛び歩の餌食」で2六歩と打たれた。その次に7六歩と 桂取りに歩打った手に対して、2五歩と桂を先に桂を取った 椿原将棋の手があまりよくなったかも。ここは桂取りを逃げ て8五桂とすれば端攻めが決まった。 58手目、うまい具合に飛車を取ることができて優勢になっ た。 60手目の2六香打ちからうまい具合に攻めて行き、最後は 7手詰めで討ち取ることができた。 これで全敗はなくなったので気が楽になった。 4局目、Deep Perpleと対局。 この対局は始まるまで気が重かった。この前の対局との間が 2時間くらいあったのと、Deep Perple という名前がコンピュー タ将棋の進歩に載っていたのを覚えていたので多分強いだろう と予想していたからだ。 序盤、デーモン将棋は一旦6二王と王様が上がった後に5一王 と戻し4一と囲う手を指した。また王が単独で飛び出していった ら一遍にやられてたと思う。 駒組が進んで先手が矢倉囲いを完成させた後、デーモン将棋は 5二飛車と中飛車に構えさらに右玉!に構え直した。 Deep Purple の作者の伊藤さんに「そういう風にプログラムし ているの?」と聞かれたけど、そんな器用な事はやってなかった。 (定跡も入ってないくらいだし)。 対局はDeep Perple にミスがあり飛車一枚をまる得して優勢に。 以降はデーモン将棋にひどい悪手はなく、最後は11手詰めに 詰め上げた。 5局目、砂田将棋と対局。 この対局では砂田将棋の序盤もあまりよくなったが(序盤で1二 香と9二香を指した)デーモン将棋の序盤はもっとひどかった。 また単独で王様が飛び出す手を指していった。 33手目、デーモン将棋の5三角成りで相手の王の近くで馬を作る ことに成功するがうまく攻めをつなげることができず。駒をただ で渡してしまう。途中、角、銀、香損になった。 6八手目、砂田さんも話していたが5六香と打つとほぼ終わりがだ、 なぜが3六香車を指してしまう。 最後はポカに近い形で勝利した。 6局目、せくしーあいちゃんと対局。 対局前、4局目のDeep Perpleと対局と同じ理由で気が重かった。 せくしーあいちゃんはあまりにも有名だったので(自分の中で) かなり強いだろうと想像していた。 序盤、先手番のデーモン将棋は王様を飛車に近づいていった。 あいちゃんはきれいは中飛車の構え。デーモン将棋はどうに ならない悪形で序盤でかなり差がついた。 74手目4六角の後、4二歩打ちを指した。飛車、金のどちら で取ってもスキができるのでよい手のように見えた。以降は 1七歩成り、同香、同香、同飛、1六歩、同飛、1三香、1四歩 1五歩、同飛、1六歩、同飛、1五歩、同飛、1六歩、同飛…と 歩がなくなるまで同じ手順を繰り返した。コンピュータらしい 水平線効果でちょっと感動。116手目同歩の後2三角の飛車、 金両取りがあるので1二飛車成りくらいだと思うのだが実際の指し手は 3八王…。あいちゃんの2三角の両取りが見事に決まる。127 手目、2八金打ちは会場で「渋いな〜」といわれた。139手目 6九金打ちに対してあいちゃんは2八桂成りと金を取った。デー モン将棋は働いている竜を取って逆転。以降はあいちゃんは 格言通りの「王手は追う手」となり王が捕まらなくなった。 161手目4一角打ちに対して王が上部に逃げていけばむずかし かったが8三王と引いてこれは勝負あり。 王様が5九から1八、途中に5九に戻って8九にと、せわしなく 動く将棋だった。 最初2連敗だったので1次予選を抜けるのはもう無理だのでこの 時点で思っていたが、後から考えると次の一局が1次予選通過が かかった大一番だった。 7局目は、鬼将棋と対局。 鬼将棋対デーモン将棋の悪魔系対決?となった。 序盤、先手のデーモン将棋は角交換から4五角の筋違い角を打つ。 対して鬼将棋は3二王と寄って簡単に馬を作れた。が、そのポイ ントを帳消しにするダメ手、1九手目の4八銀で2八角打ちを 許してしまう。 78手目の3七角打ちに対して6九金はあたりまえの手だけど 後から棋譜を見直したときにそのあたりまえの手が指せている のにちょっと感動した。 198手目9四王に対して3二竜として金を取れば必至!だった。 227手目で千日手成立。優勢だっただけに悔やまれる一局と なった。 7局終って4勝2敗1引き分けとなった。 5勝のプログラムまでが一次予選通過となった。おしい。 運がよかったのもあったが考えていた以上に勝つとこができた。 結果、一次予選32チーム中9位となった。 ここちよい疲労感と満足感と共にデーモン将棋の大会初参加は 終わった。